診断について・診断内容、治療内容についてのご説明

口唇ヘルペスについて

口唇ヘルペスのイメージ画像一般には「風邪のはな」「熱のはな」などと呼ばれる、単純ヘルペスウイルスによる感染症です。
口唇及びその周囲に発症し、赤い発疹や水ぶくれとともに違和感やぴりぴり、チクチクなどの痛みを感じることが多いです。鼻孔や眼瞼に生じることもあり、口の中に生じて口内炎のようになることもあります。陰部およびその周囲に生じる陰部ヘルペスもヘルペス属による感染症です。また、発症部位、症状により、膿痂疹(とびひ)やざ瘡(ニキビ)、カンジダ性口角炎(真菌=カビの感染)などと区別が困難なこともあり、それらと混在して生じることもあります。感染経路は、発症者の発症部位への直接接触、食器やタオルの共用などで、幼少時にこのウイルスに感染し、多くは症状をあらわすことなくウイルスは体内に潜んでしまいますが、青年期以上での初感染は症状が強く出ることが多いです。ストレスや過労、寝不足、病気、紫外線などのさまざまな要因で体力や免疫が低下すると、潜んでいたウイルスが再増殖して活動が活発になり症状を現します。治ってもウイルスの量と活動性が減るだけで、体内に潜んでいますので何度も繰り返し発症します。

抗ヘルペスウイルス薬が有効で、軟膏やクリームの塗布、または内服による治療により短期間での回復が期待でき、平均して5日ほどで水ぶくれがかさぶたになり治癒します。口唇などに生じた病変を手で触り、その手で眼の周囲をこするなどして複数の部位に発症することもありますので、手で触れないようにしたり、入浴時や洗顔時に病変部を拭いたタオルで他の部位を拭いたり、タオルを他人と共有しないようにします。ウイルスは人の細胞内でしか生存できないので、洗濯は普段通りの方法で大丈夫です。
陰部に繰り返し発症する再発性陰部ヘルペスについては、抗ヘルペスウイルス薬を毎日内服することで再発を抑制する効果があり、保険適応での治療が認められています。
1年を通じて発症がみられますが、体力や免疫力が低下するためか、年末年始後の1月後半から2月、夏のお盆明けの8月後半から9月に患者さんが増える印象です。重症化に至らないため、あるいは他人に感染させないため、早期の治療が重要ですので、発症したと思ったら早めに皮膚科を受診しましょう。

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